SASBのヘルスケアのガイドライン発行:秋には金融業界の予定

業界別のESG開示ガイドラインを開発している、米国のサステナビリティ会計基準審議会(SASB)からヘルスケア業界(6分類)の暫定ガイドラインが発行されました。バイオテクノロジー、医薬品、医療機器、医療サービス(デリバリー)、医薬品販売、マネージドケアの6分類です。

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その他の業種でも検討が進められており、今後のガイドラインの開示日程や活動計画によると、今年11月には金融業界のガイドラインが開示されるようです。

SASBの動きは、企業の非財務報告の位置づけを財務報告のように業界内で比較可能にしていこうという重要な動きの一つです。

今回のヘルスケア業界のガイドライン発行にあたっても、米国の証券取引委員会(SEC)ルールに基づく上場企業の財務報告10-Kレポートの中に開示する事例の紹介もされています。まだ全体的に試行段階ですが、各業界の基準策定には主要企業が参加していることから、少なくとも米国では徐々にデファクト・スタンダードになっていくことも予想されます。

持続可能性報告・CSR報告のガイドラインであるGRIのG4の重要性に関する考え方を踏まえても、CSR/IR/広報関連に加え、各項目の該当部門との連携がより重要になってくるでしょう。今年はCSR関連のガイドライン変更などが続いて大変ですが、これから年末に向けて統合報告のガイドライン開示も予定されており、担当部門の方は、しばらく新たな情報収集が忙しくなりそうですね。

SASBの活動等については、過去のブログに概要を記載していますのでご参考まで。