シェールガスの父

シェールガスの父といわれるGeorge Mitchell氏が94歳で亡くなったというニュースがありました。

http://www.nikkei.com/article/DGXNASGM27018_X20C13A7FF8000/

英語ニュースは、Mitchell氏の実績とともに各メディアで掲載されていますが、Mitchell夫妻が設立した財団から多くの情報が公開されています。

昨今のシェールガスブームの基礎を築いた米国の実業家で、大富豪でもあります。(以前のブログに少し記載させて頂いています。)

1980年代にテキサス州のBarnett Shaleでシェールガス開発を始めた頃は、すでに60歳を超えられて、その後シェールガス開発の技術(水圧破砕技術、フラッキングまたはFracturing)がビジネスとして開花したのは90年代です。そして、Mitchell Energyを売却した時期(2000年代初め)は、80歳を超えていたことを考えると、むしろ年齢を重ねた経験や判断力が大きなビジネスを育てる上で重要だったのではないかとも考えます。大きなビジネスには時間もかかるのでしょう。

環境面の課題はありますが、環境保全や持続可能性について高い関心を持ち続けて、1978年に設立された上記財団では様々な環境保全事業が続けられており、Mitchell氏は適切な水圧破砕技術の活用に向けて規制強化を望んでいたという報道もありました。潜在的なエネルギー源を安価に供給できる技術と大きな市場を創出した貢献は非常に大きく、深い敬意とともにご冥福をお祈りしたいと思います。

テキサスに行く機会があったら、Mitchell氏が計画から開発まで手掛けたThe Woodlandsには是非行ってみたいと思っています。

 

 

 

米国のクリーンエネルギー:シェールガスで若干Slow Down

最近発行されたいくつかのビジネス誌でも、米国のシェールガス革命によってオバマ政権が進めてきた再生可能エネルギーの推進への影響がでていることが考察されていましたが、オバマ政権の第一期でエネルギー省長官をつとめたSteven Chu氏も、同様のコメントをしています。

Chu元長官は、ノーベル物理学賞を受賞した研究者で、以前に在籍していたスタンフォード大学に戻ったところを、サンフランシスコの地元紙(クロニクル)がインタビューしていました。 続きを読む

シェールガス開発成功の背景(その2)

先日書いたその1の続きです。

シェールガス開発成功の背景としてもう一つ重要な役割を果たしてきたのが、1980年代から技術開発を続けてきた民間企業Mitchell Energy&Development (以下、Mitchell Energy)です。

Mitchell Energyは、シェールガスの父といわれるGeorge Mitchell氏によって設立され、テキサス州Barnett Shaleで最初に水圧破砕を実施しています。 続きを読む

シェールガス開発成功の背景(その1)

先週末はアメリカからのシェールガスが2017年にも日本に輸出されることが決定されたというニュースがありました。アメリカでは現在、シェールガスが天然ガス全体の3割強を占めるとされていますが、2015年までに4割を超えるという予想もあります(IHS Global Insight)。

こうしたなか、早くもアメリカでシェールガス開発がここまで成功した背景について分析が始まっており、アメリカのワシントンDCにある環境・エネルギー関連のシンクタンクから、シェールガス・ブームの背景となった政策や技術的な要因をレビューしたレポートが発表されています。(最初のアカデミックレポートとのこと)

http://www.rff.org/RFF/Documents/RFF-DP-13-12.pdf

続きを読む

シェールガス開発と工場(精油所)の再利用

シェールガス開発によって安価に調達できる天然ガスに関連する工場の新設や米国での会社設立のニュースは定期的に報道されていますが、新設だけでなく、かつて使用されていた工場を再利用する、いわゆるブラウンフィールドの再利用のようなケースもあるようです。米国東部ペンシルバニア州フィラデルフィア市にある、いったん閉鎖された(または閉鎖予定だった)精油所がシェールガスに関連する加工・製造業に再利用される事例です。

2012年2月にいったん閉鎖された、米国東部のエネルギー会社SUNOCO社が保有していた全米でも最も古い精油所の一つ(約140年の歴史)を、カーライルグループが約200億円で購入し、天然ガスや関連製品を国内外に供給する施設として再稼働されるようになったとのことです。

http://www.reuters.com/article/2012/07/02/us-sunoco-carlyle-philadelphia-idUSBRE8610JF20120702

すでに、テキサス州Eagle Ford Shaleなどからの原油の加工等に活用されているようですが、今後ペンシルバニア州の東西に延びるパイプラインや高速鉄道をつなげて、Marcellus Shaleからの天然ガスをフィラデルフィア地域に電気やガス、熱を提供するプロジェクトにも拡大していくとのことです。

また、以前ConocoPhillipsが使用していた隣接する精油所は、 続きを読む

シェールガス開発で恩恵のある業界と環境ビジネス

シェールガス開発によって新たな雇用は2012年までに160万人創出されており、2020年までに300万人の雇用がうまれると予測されていますが、これらの雇用をうみだす産業や経済成長は、天然ガスを産出する州だけでなく、周辺の様々な地域や産業にわたると予測されています。

http://www.ihs.com/info/ecc/a/americas-new-energy-future.aspx

上記IHSのレポートVolume2では、生産している州と生産していない州に分けて、恩恵を受ける業種を整理していますので、米国の該当する州に現地法人のある製造業などを除き、”天然ガスを生産していない州”の業種は、日本からみた現実的なビジネスチャンスとして参考になるかもしれません。

続きを読む

シェールガス市場の環境ビジネス

シェールガスに関する環境問題への関心を背景に、シンクタンクやNGOによる環境リスクの研究が盛んですが、昨年頃からビジネス関連レポートも多数発行されており、経済影響をまとめたIHSのレポートのほか、大手コンサルアクセンチュア、KPMGなどから公開レポートもでています。アクセンチュアのレポートは、米国外の世界市場で開発を進めるオペレーター企業名とともに、オペレータ‐向けにポーランドや中国など環境問題をまとめたビジネス仕様の構成になっています。

http://www.accenture.com/SiteCollectionDocuments/PDF/Accenture-Water-And-Shale-Gas-Development.pdf

続きを読む

シェールガスの自主情報開示に関する議論

シェールガス開発で課題となっている、使用する化学物質に関する自主的な情報開示プログラムに対して、先週ハーバード大学ロースクールから報告書が公表され、その位置づけ是非について議論されています。

すでに様々な報道や報告があるように、シェールガス開発の際には、大量に使用する水に微量の化学物質を添加していますが、これらの化学物質が地下水や廃棄物を通じて水質汚染などを引き起こすのではないかという懸念がでています。議会や環境NGO等からの要請を受け、地下水保全カウンシル(Ground Water Protection Council)と米州石油ガス協定委員会(Interstae Oil and Gas Compact Commission)が、2011年4月に化学物質の自主開示情報を登録するFracFocusというWebサイトを開設しました。

http://fracfocus.org/

続きを読む

シェールガスの環境規制

今日は米国でシェールガス開発会社が破たんするというニュースがありましたが、生産量が増加し、価格が下落していることが大きな要因であるといわれています。

天然ガスの価格(米国)は、以下のサイトでトレンドを調べることができます。

http://www.eia.gov/dnav/ng/ng_pri_sum_dcu_nus_a.htm

 

日本企業でもシェールガスに関するニュースが増えていますが、FINEVでは、シェールガスの環境関連の規制情報の提供を始めることにしました。情報源も掲載してありますので、ご関心のある方はログインしてください。

 

 

1 2 3 4