シェールガス開発で恩恵のある業界と環境ビジネス

シェールガス開発によって新たな雇用は2012年までに160万人創出されており、2020年までに300万人の雇用がうまれると予測されていますが、これらの雇用をうみだす産業や経済成長は、天然ガスを産出する州だけでなく、周辺の様々な地域や産業にわたると予測されています。

http://www.ihs.com/info/ecc/a/americas-new-energy-future.aspx

上記IHSのレポートVolume2では、生産している州と生産していない州に分けて、恩恵を受ける業種を整理していますので、米国の該当する州に現地法人のある製造業などを除き、”天然ガスを生産していない州”の業種は、日本からみた現実的なビジネスチャンスとして参考になるかもしれません。

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シェールガス市場の環境ビジネス

シェールガスに関する環境問題への関心を背景に、シンクタンクやNGOによる環境リスクの研究が盛んですが、昨年頃からビジネス関連レポートも多数発行されており、経済影響をまとめたIHSのレポートのほか、大手コンサルアクセンチュア、KPMGなどから公開レポートもでています。アクセンチュアのレポートは、米国外の世界市場で開発を進めるオペレーター企業名とともに、オペレータ‐向けにポーランドや中国など環境問題をまとめたビジネス仕様の構成になっています。

http://www.accenture.com/SiteCollectionDocuments/PDF/Accenture-Water-And-Shale-Gas-Development.pdf

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シェールガスの自主情報開示に関する議論

シェールガス開発で課題となっている、使用する化学物質に関する自主的な情報開示プログラムに対して、先週ハーバード大学ロースクールから報告書が公表され、その位置づけ是非について議論されています。

すでに様々な報道や報告があるように、シェールガス開発の際には、大量に使用する水に微量の化学物質を添加していますが、これらの化学物質が地下水や廃棄物を通じて水質汚染などを引き起こすのではないかという懸念がでています。議会や環境NGO等からの要請を受け、地下水保全カウンシル(Ground Water Protection Council)と米州石油ガス協定委員会(Interstae Oil and Gas Compact Commission)が、2011年4月に化学物質の自主開示情報を登録するFracFocusというWebサイトを開設しました。

http://fracfocus.org/

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社会資本(インフラ)のグリーン格付け

米国で始められているインフラ(土木系構造物)のグリーン格付け”ENVISION”は、5つの分類(地域社会・生活の質的向上、リーダーシップ、再生可能資源の活用、自然との共生、気候変動とさまざまな時間軸でのリスク対応)に基づく60項目の評価に加えて、イノベーションポイントとして、ボーナスポイントが付与される仕組みになっているようです。*5分類は説明内容をもとに意訳しているので、原文をご参照ください。

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アジアの環境ビジネス情報

アメリカや欧州には環境ビジネス全般のマーケット情報を提供するEnvironmental Business International Inc. やENDS Europe (Environmental Data Services)などがあり、それぞれ従来型の環境問題から発生する環境ビジネスをベースに、CO2削減・管理・省エネなどに関するビジネス情報を提供しています。

これらの調査レポートやデータに、公的情報や業界団体、他の専門調査会社や業界別の専門誌、専門家などの情報を組み合わせると、基本的なマーケット情報をつかめることが多いものですが、アジアなどの新興地域では、環境ビジネスに関するこうした専門情報源が少なく、比較的公開情報が多いシンガポールや香港などを除いてなかなか情報が収集しにくいと思います。

昨年からマレーシアの会社が環境ビジネスに関する情報サイトを運営し、前年から発行しているという月刊誌も電子版のみになりました。日本の大手企業の情報も数多く掲載しているのでご存知の方も多いかもしれませんが、もともとシンガポールとマレーシアの情報を取り扱っていたメディア企業ということで、東南アジアの情報は特に充実しているようです。アジアの環境ビジネスに関する動きやイベントを探すのに参考になりそうです。

http://www.greenprospectsasia.com/

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