TCFDの次に、自然関連財務情報開示(TNFD)へ

6月5日にロンドンで終了したG7財務大臣会合では、各国で推進されているTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)に沿った気候変動情報の開示について改めてその重要性を強調すると共に、国際会計基準の設立団体であるIFRS財団における気候関連の情報開示ルール策定に向けて賛同する表明を行った。

上場企業等への気候関連情報については、欧州等で“義務化”を推進する発言が報道されていたものの、義務という表現にはならず、重要性を強調する表現となった。

続きを読む

欧州タクソノミー規制;環境に配慮した事業とその割合開示へ

バイデン大統領が各国首脳との気候サミット開催の前日、欧州では、サステナブル・ファイナンスに関連する規制等がいくつか採択された。

一つは“EUタクソノミー気候委任法(EU Taxonomy Climate Delegated Act)”と呼ばれるもので、様々な業種の事業活動について、気候変動の緩和や適応に貢献しているか、また重大な環境面の悪影響がないかを評価する指標を示したものであり、いわゆる何が“グリーン”な事業かを欧州委員会として規定したルールである。

続きを読む

気候変動情報 開示義務付けへの動き

2022年4月から東京証券取引所において新市場区分が適用される状況を踏まえ、金融庁はコーポレートガバナンス・コードの改定案を公表した。

今回の改訂では、サステナビリティに関する取り組みや開示をより進める方向性が示されている。

特に、気候変動に関しては、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)に沿った開示を進めることを求める表現が追記されており、具体的に以下の記載がある。「プライム市場上場会社は、気候変動に係るリスク及び収益機会が自社の事業活動や収益等に与える影響について、必要なデータの収集と分析を行い、国際的に確立された開示の枠組みであるTCFDまたはそれと同等の枠組みに基づく開示の質と量の充実を進めるべきである。」

続きを読む

脱炭素化や循環型社会に向けた企業の動き

各国政府の脱炭素政策の動きと共に、大手企業においても持続可能な社会に向けた自主的な取り組みが増えている。

2021年2月、アップル社は、将来的にiPhone等の製品とその梱包材について100%リサイクル素材を使用する方針を発表した。アップルは昨年、すべての製品について2030年までにそのライフサイクル全体でカーボン・ニュートラルを達成する目標を掲げているが、リサイクル方針も拡充し、優先的にリサイクルする14種類の鉱物・素材等を明示した。

続きを読む

2030年に向けた脱炭素のための青写真

バイデン政権が脱炭素政策を打ち出し、様々な施策が公表され、カナダからの石油パイプライン建設の許可取消など、経済的にも影響のある取り組みがはじまっている。

こうした中、全米科学アカデミー、全米技術アカデミー、全米医学アカデミーは、2050年にCO2排出実質ゼロ(ネットゼロ)を達成するための、技術、社会経済の目標とそのための主要政策をまとめたレポートを2月初旬に公表した。

続きを読む

金融機関への気候変動に関するストレステストがもたらす影響

日本でも主要金融機関への気候変動リスクの健全性評価をする予定であるとの報道があるが、欧州では実施に向けた準備が進んでいる。

欧州中央銀行(European Central Bank, ECB)は、2020年11月に金融機関の気候関連及び環境リスクの取組と情報開示に関する現状のレポートと、ガイドを公表した。

続きを読む

新バーゼル条約を目前にした欧州プラスチックリサイクルの現状

菅義偉首相の2050年の温室効果ガス排出実質ゼロ宣言により、日本でも気候変動政策や再生可能エネルギー政策がこれまで以上に進められる方向となっているが、本稿では循環型経済、いわゆるサーキュラー・エコノミー政策の先行する欧州の状況を紹介したい。

続きを読む

アフターコロナを見据えた経済政策とサステナビリティ

わが国でも緊急事態宣言の段階的解除により、少しずつ経済再開ができる環境になってきた。過去にない経済活動の中断を経て、少なくとも今後しばらくは、これまでと違った働き方や生活様式が求められる。中長期的な社会の変革を見極めつつも、当面の経済活性化に向けて各国で様々な経済政策が打ち出されている。

現在、各国で出されている法政策や事業活動の動きを一部紹介したい。

続きを読む

緊急時の重要基盤セクターとしての環境ビジネス業界

わが国でも新型コロナウィルスの拡大抑制に向けて緊急事態宣言が出され、東京や大阪などでは、かつてない静寂を経験している。

世界各国で新型コロナウィルス(COVID-19)が甚大な影響を及ぼしている中、日本国内では生活に必要なインフラは維持され、電気・ガス、水や道路、食品があり、治安も維持されている。現状と共に、平時の豊かさも改めて感謝する機会にもなる。

続きを読む

欧州・米国のPFAS動向アップデート

わが国では、2月中旬の厚生労働省の委員会で、パーフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)やパーフルオロオクタン酸(PFOA)の水道水の暫定目標値案を 50ng/Lとすることが公表された。

有機フッ素化合物PFASの問題は、日本国内では、主に飲用水の規制に関する動向となっているが、欧州や米国では、大気、廃棄物、地下水、下水汚泥など、より広範な影響を評価し、規制や政策を検討する方向性が示されている。

続きを読む

各国のプラスチック規制の動きと影響

日常生活でも紙製や生分解プラスチックストローを見る機会が多くなり、7月からはレジ袋の有料化が開始される。

プラスチック製のレジ袋等に対する課金や一部利用を原則禁止とするなどの規制がある国は、昨年時点で120か国以上あり、プラスチック製の使い捨て製品や廃棄物を規制する動きが広がっている。

続きを読む
1 2